〜第十二話 人探し〜


「疲れたー。」

だめだ、もう一歩も動けない。

『あー、燃え尽きてるとこ悪いんだけど。』

いつの間にか起きた斥華が言った。

『ん?なんだ?』

『あのさぁ、集合場所決めてないんだったら、あんたが迎えに行かないといけないんじゃない?』

『あ・・・』

最悪だ、あいつらどこいるんだろ?

『そうだな、仕方ない、じゃあ探しにいくぞ。』

といっても足取りフラフラだ、もう剣なんて持てねぇ。

「消えろ、斥華、引蓮。」

そう言って、双剣を消した後、

『よしっ!』

と気合を入れなおして3人を探し始めた。



5分後・・・

「あ、孔児やっぱしここにいた。」

孔児がいたのは予想通り図書館だった。

「あ、何だ翔平どうしたんだ?疲れた顔して?」

「はぁー、あのなぁお前が本が好きなのはわかるけど、外ぐらい見ろよ、
 もう真っ暗だぞ!」

俺がそう言うと、孔児はのんきに窓を見て、

「あ、そうだな、じゃあ行きますか。」

そう言うと、孔児は隣に山済みになっていた一冊400ページはあるであろう本を全部かえしにいった。

「お、お前まさかその本全部呼んだのか?」

20冊はあったぞ・・・

「うん、ここの言葉理解するのに30分かかったけどね。」

おい30分て・・・さすがIQ200オーバーの超天才・・・

「で、後の二人は?」

「そうだったな忘れるとこだった。」

「ははは、そんなこと涼子ちゃんに聞かれたら怒るよー。」

「そうだな、でもあの超短気女がこんなとこ―――」

『ゴゴゴゴゴッ』

「あわわわわ・・・」

「何だよ孔児あわわわわって?」

『ゴゴゴゴゴッ』

ん?さっきから後ろでゴゴゴゴゴッって、まさか・・・

「いたら、怖いわよねぇ?」

後ろには、後ろに鬼のようなオーラを纏った涼子が・・・

嗚呼、朝かぶってた猫が取れちゃってる・・・

「さ・て・と・翔・平・君、覚悟してるわよねぇ?」

ヤヴァイ、目が逝ってる。

しかも、今の状態じゃ絶対逃げ切れない・・・

「助けて、孔児・・・」

「ごめん、無理。」

やっぱりかぁ!!!

ルナなんか俺が助けを求める前に首横に振ってるし・・・

『おい、斥華!引蓮!HELP!』

『『ごめん、無理。』』

『おまえらもか・・・』

「何?覚悟できた?」

嗚呼、父さん母さん、さようなら・・・

次に目覚めたのは、宿屋のベットの上だった・・・

前のページ




NOVELに戻る


TOPに戻る